『皆既食~Total Eclipse~』(12月5日【金】14:00~/シアターBRAVA!)

2014年12月11日 03:03

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1995年に公開されたレオナルド・ディカプリオとデイヴィッド・シューリス、そしてロマーヌ・ボーランジェ出演の映画『太陽と月に背いて』。当時バリバリの映画好き(年間50本は映画館で観ていた)だった私もこの作品はしっかり映画館で観ています。レーザーディスクも持ってるよ(な、なつかし)。
このあと、私はランボーとヴェルレーヌの関係にものすごく興味が湧いてしまって、もちろんクリストファー・ハンプトンの原作小説も読んだし、ランボーの詩集や書簡集も読みました。詩集はなかなか読解力を必要としたけど、書簡集の方はかなり面白かったです。特にヴェルレーヌに宛てたものとか、ヴェルレーヌ関連の書簡はかなり生々しかった。
その後、1999年には日本で初めて舞台になり、ランボーに野村宏伸さん、ヴェルレーヌに今は亡き田中実さん、マチルドに高橋かおりさん、マチルドの父親に木場勝巳さん(!)が出演されました。実はワタクシ、この舞台も大阪で観ています。
(しかしこの舞台、野村くんの初舞台作品なのにWikiではなかったもののようにされてる…。結構良かったんだよぅ。)

…てなワケで『Total Eclipse』には相当の思い入れがある私ゆえ、蜷川さんが岡田将生くんと生瀬勝久さんでこれを演出すると聞いた時には「おおおおおおお!!!!!観る観る観る!!!!!」となったのは当然っちゃー当然のことでした。

【STORY】
 1871年9月。パリのモーテ・ド・フルールヴィル家に、16歳の少年アルチュール・ランボーが現れた。彼の詩才に驚嘆しパリへ呼び寄せたのは、すでに詩人として名声を得ていた27歳のポール・ヴェルレーヌ。18歳の妻マチルドの実家フルールヴィル家に居候している。わざと粗野に振る舞うランボーをマチルドの両親は快く思わず、ヴェルレーヌはランボーのために小さな屋根裏部屋を用意する。二人は互いを必要としていることを認め合った。だがランボーに愛を語る一方で、ヴェルレーヌはマチルドとも別れられない。正確には、その肉体と。ヴェルレーヌの愛を試すため、ランボーの取った行動は常軌を逸していた。マチルドに後ろ髪を引かれつつ、ヴェルレーヌはランボーと共にロンドンへと旅立つ。
 ロンドンでも喧嘩しては仲直りを繰り返す二人。マチルドからは離婚が申し立てられていた。金も底をつき、漂泊しながら訪れたベルギーのブリュッセルで、ランボーとヴェルレーヌの間に決定的な「事件」が起きる。刑を受けたヴェルレーヌは獄中で信仰に目覚め、その間にランボーは詩を書くことを捨てていた。再会した二人の距離は永遠に縮まることはない。
 1892年。47歳という年齢よりはるかに年老いて見えるヴェルレーヌは、ランボーの妹イザベルの訪問を受けるが──。

【CAST】
アルチュール・ランボー…岡田将生
ポール・ヴェルレーヌ…生瀬勝久

マチルド・ヴェルレーヌ…中越典子
ウージェニー・クランツ…立石凉子
イザベル・ランボー…土井睦月子
モーテ・ド・フルールヴィル夫人…加茂さくら
モーテ・ド・フルールヴィル氏…辻 萬長

ジャン・エカール…外山誠二
エチエンヌ・カルジャ…冨岡 弘
シャルル・クロス…清家栄一
テオドール・ツェルストヴァンス判事…妹尾正文
書記…堀 文明
バーテン…下総源太朗
詩人…野口和彦

【作】クリストファー・ハンプトン
【演出】蜷川幸雄



お話自体はなんのこたーない、ゲイカップル(片方はバイだが)のくっついちゃ離れ、離れりゃくっつくの痴話喧嘩。それが詩人同士だから、言葉が素直じゃなくてめっちゃ回りくどいときた。
だからね、難しいとは思うんですよ。セリフを一言一句理解しようとすれば。
でも要するにドロドロの泥沼恋愛劇だと思えば、案外分かりやすかったりするんですよね。
そして、なんだか妙に心の奥底にまで残ってしまう。そんなお話がこの『皆既食~Total Eclipse~』だと思います。
しかし女である私としては、妻が妊娠中に若い男に手ぇ出すは、その男の子と一緒に家出するは、DVやっちゃうは、離婚にはなかなか応じんは、事件起こして投獄されるは、ヴェルレーヌってサイテー!とムカムカしながら観てたんですが。

まずはランボー役の岡田将生くん。
もうなんつーか、なんって綺麗な子なんだーーー!
ライトブラウンなのかブロンドか、そこんとこ微妙な色ではあるんですが、そんな髪が嫌味なく似合ってしまうし、背が高くて細身なのにボロボロの服を着ててもみすぼらしく見えない。
ランボーがベッドの上でヴェルレーヌの膝に頭をのせるシーンが2回ほどあったんですが、元・腐女子(爆)の私はすかさず双眼鏡でガン見してしまいましたよ。
いやいや、本当に目の保養させて頂きました。若くて美しい男子を観るのは大好きだわ(笑)。
でも見た目だけじゃなく、演技の面でもかなり良かったです。
彼にとっては初舞台になるワケですが、そんなことを微塵も感じさせないくらいの声量と口跡の良さ。これは持って生まれた才能なのかもしれません。
藤原竜也くんファンでもある私は、たっちゃんのランボーも観てみたかったけど(本人が演りたがってた役だったし)、岡田くんが蜷川さんのランボーで良かったなと思います。
舞台でも十分やっていけるものを持っているので、これからも機会があれば舞台に出て欲しいです。
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生瀬さん。
もうヴェテランさんだし、舞台出身の方なので演技面では文句なしの安定感。やっぱりセリフの抑揚のつけ方とか聞いちゃうと、さすがだなーと思ってしまいます。
あのマフラー巻く時の「…鼻血」ってアドリブなの?あそこのシーン、本気で岡田ランボーが笑ってたよ(笑)。
しかし、史実に忠実なあまりのハゲヅラはなぁ…(;´Д`A ``` あれはなくてもいいと思ったんだけど、でもそこんとこも蜷川さんらしいっちゃーらしい気がします。
(因みに映画版ヴェルレーヌのデイヴィッド・シューリスは髪を抜いたそーです。舞台初演版の田中実さんは特にヅラはかぶってなかったよ。)

殆どが岡田くんと生瀬さんの二人芝居みたいだったので、他の役者さんの使われ方が勿体ないと思っちゃったんだけど、こればかりは仕方がないんですよね。
実は中越典子ちゃん、好きなの。しかし彼女がマチルドで良かった…のかなぁ。なんせ出番少なすぎて。もっと見たい女優さんなので次はもっと出番が多い役でお願いしますね、蜷川さん。
ま、典子ちゃん以上に勿体なさすぎが辻さんと立石さんだったんだけどね。


やっぱり今回もちょっと観劇後の余韻が残ってしまったこの『Total Eclipse』。
たかが痴話喧嘩でも私は好きです、このお話。
年老いたヴェルレーヌの妄想の中で以前ランボーに短刀を突き立てられた手のひらに、当時のままのランボーがキスをするというラスト・シーンにはやっぱり今回もうるうるしちゃったよ。

コクーンではWOWOWカメラも入っていたそうなので、近いうちに映像でも観られるかもしれません。
その前に、私はレーザーディスクを引っ張り出して、若くて細くて綺麗なレオを観ておこうと思います。
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