スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
      *Blog Ranking参加中です。よろしければ愛のクリック、お願いします。*
        にほんブログ村 演劇ブログへ

『現代能楽集Ⅵ 奇ッ怪 其ノ弐』(9月18日【日】14:00~/兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール)

2011年09月30日 22:27

この作品が上演されると知った時は東京まで観に行こうかとまで考えた私。その後、兵庫公演もあると聞いて正直ホッとしましたがね。なんせ遠征費が全然違うもの(笑)。
前作の評判を聞くたびに「ああ、観たかったなぁ」と思うのだけど、いかんせん前作は私が前川知大作品に堕ちる前に上演されたもの。こればかりは仕方がありません。

久々に来た兵芸。いつ以来かなぁ? もしかして去年の『イリアス』以来か? となると、ほぼ1年振りでございます。でもやっぱりここは本当にいい劇場だと思います。今回のお席は1階K列の下手側だったんですが、舞台から近すぎず遠すぎず、かつ前の人の頭が全然視界に入ってこないとてもいい場所でした。ま、浜ちゃん(浜田信也さん)見たさに双眼鏡は持って行ってたんだけど、そんなに頻繁に覗きませんでしたよ。

奇ッ怪其ノ弐

【場所】
山間の集落。
数年前、地震による地割れと地滑り、地下からの硫化水素ガスの噴出と言う災害に見舞われた。
多くの住民の命を奪ったガスは、温泉の存在を保証していたが、温泉街として復興するだけの人材も財力も村には残っていなかった。
生き残った住人も去り、村全体が廃墟となっている。

【あらすじ】
ある日、集落の神社に、神主の家族である矢口が訪れる。
矢口はそこで、社に住みつく山田という男に出会う。
そこに村の再開発を計画する業者の橋本と、その為の調査を請け負った地質学者の曽我が現れる。
山田も橋本も、かつての神主である矢口の父親を知っていた。
ガスの流れに足止めされた三人に、山田は物語を語り始める。
社の周りには、口を利かない浮浪者の様な者がうろついていた。
彼らは自らの死を自覚できない亡霊ではないかと、山田は話す。
矢口が故郷に戻ってきたのは、最近父親の霊を見るからで、その意味を知りたがっていた。
亡霊のうろつく廃墟と化した故郷を前に、矢口は山田の語る物語を聞きながら、自分のすべきことを考える。

【出演】
山田…仲村トオル
橋本…池田成志
曽我…小松和重
矢口…山内圭哉
火群…内田 慈
森永…浜田信也
清水…岩本幸子
黒鉄…金子岳憲

【企画・監修】野村萬斎
【作・演出】前川知大



「現代能楽集」というシリーズは、東京の世田谷パブリックシアターの芸術監督・野村萬斎さんによる企画で、今までに5作が上演されています。私もその中の『AOI/KOMACHI』を今は無き(あるけど)スカパー!のシアターテレビジョンで、『The Diver』をWOWOWで見ています。
“能楽集”と謳われているだけに、普段の前川作品では感じられない‘和’の雰囲気もそこはかとなく感じられた今回の『奇ッ怪 其ノ弐』。
いつもながら観劇記は長くなるので畳みます。

もう何と言いますかね。
いや、何度も言いますが「前川知大にハズレなし」です。
とにかく面白い。伏線の張り方、その回収の仕方が素晴らしいんです。
前川さんの作品を観るたびに「どんな頭の中しとるんじゃー!」と驚嘆してしまいます。

今回のお話は、いつもの‘センス・オブ・ワンダー’プラス‘能’‘狂言’。そして3.11。
いろんなエピソードが入れ代わり立ち代わり。それが哀しかったり、ちょっとゾクッとしたり。でも時々笑わせてくれたり。
特に最後のエピソードは普通の生活を送っていた人々が、いきなり予期せぬ出来事に見舞われてしまうことの恐怖を感じました。まさしく3.11の東日本大震災で被災された方々もそうだったはずです。そして、こうして舞台を観ている私たちにもいつそんなことに襲われるか分からないわけで…。
この作品は被災した方々への鎮魂の意味も含まれているんだと思いました。

舞台美術は簡素ながらも奥行きがあり、後方のそこかしこに穴が開いてて、役者さんが出たり入ったりできます。エピソードによって、神社の社だったり、病院だったり、普通の家だったり、全く違和感がありませんでした。八百屋舞台だから役者さんたちはかなり体力を消耗すると思うけど、観る方はとても観やすかったです。

役者さんはヘタな人がいないので、安心して舞台に入り込めました。
トオルさんをナマで見たのは2回目かな? あ、その時も前川作品でした(Team申『抜け穴の会議室』)。あんましその時と変わってなかった…と言うか、それがトオルさんの味なんでしょうね。
なるしーは小松さんに無茶ブリしまくって、笑いを誘ってました。なるしーがお笑い担当だったかな。でもちゃーんと決める時は決める。デキる役者さんです。
山内さんは今回結構おとなしめ。役柄が役柄だったからかなぁ。

岩本さん・浜ちゃんのイキウメ劇団員さんは脇をしっかり締めてたし、慈ちゃん・金子さんも申し分なし。
浜ちゃんが死んだ息子で、小松さんがおとーさん、岩本さんがおかーさんのエピソードも好きでした。ラスト、泣きそうになっちゃった。

…で、トオルさん演じる山田っていったい何者だったんだろう?って疑問が残ったまま劇場を後にしたんですが、帰宅してBlog巡りをした時に、社に祀られていた神様だったのではないか?という感想に出会えまして、それで納得。
ああ、まだ私は深い見方ができない未熟者だわ。

関連記事
      *Blog Ranking参加中です。よろしければ愛のクリック、お願いします。*
        にほんブログ村 演劇ブログへ


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)


    *Recent Entries


    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。